■解説
翡翠は洋の東西を問わず、古来より強力な護符や魔除けとされてきました。西洋の伝説では海神のシンボルであり、オリエント世界では今生と来世のあらゆる願いを満たすとされました。
世界各地で金やダイヤより重んじられたことがあります。
中国では、五徳(仁・義・礼・智・勇)を高めるとされ、富豪らは正妻に翡翠を贈り、第二夫人にはダイヤを贈ったとか。現世と霊界をつなぐ石とされ、孔子は魂と心を統一する石であると信じたとか。商人は、翡翠を護符として右手に握り商談に望んだといいます。お守りとしても強力で、呪いや霊の攻撃、鬱病、不運がやってくるのを阻み、夜間は泥棒から家を守り、住人に安眠をもたらしたと言われます。今でも中国や台湾では、翡翠をさまざまな形に彫刻したお守りがよく売られています。
日本でも、縄文時代の遺跡から翡翠の勾玉が発見されており、これは護符として使われたと思われます。翡翠によって災難から逃れたというエピソードは現代でもよく聞かれ、交通安全のお守りとしても良いようです。また、翡翠は閉じた心を解放させるパワーがあり、日本人の閉鎖的な気質を改善するのにはぴったりだと言う意見もあります。
ストーンヒーリングの分野でも重用されてきたと伝えられています。
古代ギリシャ人は目に効くとして洗眼溶液に入れたり、蛇に噛まれると解毒のため粉末の翡翠を用いました。ネイティブ・アメリカンは腎臓病の治療に使ったといいます。視力、血液、肝臓への働きは、他からも伝えられています。また、浄化という観点では、翡翠を胸に置くことで人のエネルギーそのものを純化し、それによって体内から老廃物が排泄されるのだ、という意見もあります。
色別に見ると、青や緑系の翡翠は、翡翠独特の穏やかで平和なパワーを放っています。神経を静め、冷静沈着さを養い、視力を助けるとされます。手に持ったりして瞑想すると心が落ち着きます。爽やかな感覚があるので、頭がすっきりして良いアイディアも生まれやすくなるでしょう。
赤系統の翡翠は、怒りを鎮め冷静な判断力をもたらすとされます。問題の根本解決を促すため、一時的に底に溜まっていたアクのようなものが浮かび上がるかもしれませんが、それだけ何が問題なのかクリアーになり、対処しやすくなるでしょう。
ラベンダー色の翡翠は悩みを解き、情緒を安定させるとされます。
黄色系の翡翠は中腹部のチャクラに働きかけ、消化不良や便秘を解消する手助けをします。
全体的に翡翠は持ち主の想念を吸収し、増幅する力が強いと考えてよさそうです。それ故に願いが叶いやすいのでしょう。ただし、中古品を入手した場合は、前の持ち主の気がたっぷり入ってますから、しっかりした浄化が必要です。水で洗うか、もしくは土中にしばらく埋めておくと良いでしょう。
実は、翡翠(ジェイド)と呼ばれるものは、二種類あります。硬度の柔らかい軟玉(ネフライト)と、より硬い硬玉(ジェダイト)です。軟玉(ネフライト)の方が安価で生産量も多く、古来中国ではこれを翡翠として様々な加工品を作っていました。硬玉(ジェダイト)は俗に「本翡翠」と呼ばれるもので、日本ではこちらが中心。中国でも、現在はミャンマー産の硬玉(ジェダイト)が中心になっています。
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第211号 古代日本文化の中心的存在、糸魚川翡翠
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